2年ぶりに開催された高校軟式野球の全国大会「第66回全国高校軟式野球選手権大会」は、北関東代表の作新学院が6年ぶり10回目の優勝を果たして、軟式界の王座に返り咲いた。
今大会の結果を振り返る。
大会結果
回戦 | 日程 会場 |
試合 |
---|---|---|
第5日 決勝 |
8/30 明石 |
中京 0-1 作新学院 (作新学院は6年ぶり10回目の優勝) |
第4日 準決勝 |
8/29 明石 |
筑陽学園 0-11 中京 |
8/29 明石 |
作新学院 4-0 浜田 | |
第3日 2回戦 |
8/27 明石 |
松山商 2-3 筑陽学園 |
8/27 明石 |
中京 7-2 比叡山 | |
8/27 姫路 |
能代 0-5 作新学院 | |
8/27 姫路 |
松商学園 1-3 浜田 (14回タイブレーク) |
|
第2日 1回戦 |
8/26 明石 |
仙台育英 1-2 中京 |
8/26 明石 |
城西大城西 2-8 比叡山 | |
8/26 姫路 |
松商学園 2-0 開新 | |
8/26 姫路 |
横浜商 1-5 浜田 | |
第1日 1回戦 |
8/25 明石 |
広島なぎさ 1-8 松山商 |
8/25 明石 |
筑陽学園 6-2 河南 | |
8/25 姫路 |
能代 1-0 神戸村野工 (13回タイブレーク) |
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8/25 姫路 |
作新学院 1-0 札幌山の手 |
無観客、完全分散の異例づくしの大会
新型コロナウイルスの蔓延により、開幕5日前の8月20日に兵庫県に緊急事態宣言が発令された。
これによって球場への入場が選手、父兄、学校関係者に限られ、OBや学校生徒らの観戦は急きょ取りやめになった。
また例年は明石トーカロ球場で開催された開会式も、ことしは明石、姫路の2会場で開催。入場行進も外野芝生からの簡易的なものに縮小された。
▼開会式 明石会場で選手宣誓を行った城西大城西の小笠原直樹主将。文言を暗記しなかったという2分半に及ぶ宣誓は話題になった。
例年は2回戦を戦うチームは、1回戦とは異なる球場での試合が割り当てられていたが、今大会では準決勝までは明石と姫路、2会場で完全に分散して行われた。
そのため姫路ブロックに入った8チームの内6チームが、明石の地を踏めないまま、全国選手権の舞台から去ることになった。
延長は2試合、失策が多い大会に
1回戦から決勝まで、5日間で全15試合が行われた。天候による順延はなかった。
延長に入った2試合はいずれもタイブレークにもつれこんだ。
完封は7試合、1点差ゲームは決勝戦を含む5試合、最も点差が開いたのは準決勝の中京- 筑陽学園で11(11-0)だった。
失策は15試合で47個記録された(第64回は31、第63回は37)。両チーム無失策の試合はゼロだった。
コロナ禍ではどのチームも例年並みの練習量を確保できず、守備の基礎力や連携面を仕上げきる余裕がなかったことがうかがえる。
もしくは2年ぶりに開催された大舞台で、選手が必要以上の重圧の下でプレーせざるをえなかったことも、エラー増の要因になったのかもしれない。