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【2014-24】高校軟式野球ブログは10周年を迎えました

コラム

2014年7月のX(Twitter)アカウントの開設によって始まった「高校軟式野球ブログ」はこの夏、10周年を迎えました。

あっという間の10年。普段からいいねやリポストなどで盛り上げてくださるみなさまのおかげです。改めてお礼申し上げます。

この機会に、Instagramでは約2ヶ月にわたって過去10年の全国選手権を振り返る企画「2014-2024」を行いました。

こちらのブログでは一部を転載します。ぜひ、高校軟式野球ブログのインスタもチェックしてみてください^^

2014年(第59回大会)

第59回全国高校軟式野球選手権大会

8月28日から始まった準決勝の中京対崇徳は、両者得点を上げられずに3日目を終了。31日の50回の表、中京がついに3点を先制して、4日間に渡る試合に終止符が打たれました。

中京は同日に行われた決勝戦でも三浦学苑を下して、2年ぶり7回目の優勝を果たしました。

この大会のあと、タイブレークの議論が加速。翌大会から導入されることになりました。


当時は一球速報やネットでの中継もなく、何気なく始めたTwitterでの速報。まさか初年度から、こんなことに巻き込まれるとは思っていませんでした。

2015年(第60回大会)

第60回全国高校軟式野球選手権大会

第60回全国高校軟式野球選手権大会

1981年、第26回大会から全国選手権の会場として使われた高砂球場のラストイヤーとなった大会。

前年の延長50回が社会に与えたインパクトは大きく、この大会から延長13回が始まる時点で同点の場合、タイブレークが行われることになりました。

準決勝の上田西 – 能代で高校野球選手権史上初のタイブレークを実施。そのタイブレークに勝った能代を下した作新学院が、6年ぶり9回目の優勝を飾りました。


作新学院のエース福田投手が全4試合を完封で完全優勝。作新学院のエースらしい、安定感抜群の右腕でした。

1回戦、前年に延長50回を制して連覇を狙っていた中京に対して、新田の井上投手がノーヒット・ノーランを達成(レポート)。

高砂に押し寄せた、初出場・浪速の応援団の「カルピス学園」は、今でも鮮明に記憶に残っています。

2016年(第61回大会)

第61回全国高校軟式野球選手権大会

第61回全国高校軟式野球選手権大会

この大会から高砂市野球場に代わり、ウインク球場(姫路球場)が使用されるようになりました。

またこれまで最大4連戦の可能性もあった大会日程が見直され、2回戦の翌日に休養日が設けられました。

天理が1回戦から準決勝まで3試合連続の延長戦(そのうち2試合はタイブレーク)を制して決勝戦に進出。決勝では早大学院を下して初優勝を果たしました。

大会ふりかえり記事


1回戦の天理 – 能代の14回の激闘は、今や語り草になっています。

優勝した天理のエース・大瀬投手、能代の剛腕・清水投手、準優勝した早大学院のエース・小泉投手と藤井投手、東海から初出場を果たした桜丘の左腕エース・伴投手や後藤投手など、好投手が肩を並べた大会でした。

2017年(第62回大会)

第62回全国高校軟式野球選手権大会

第62回全国高校軟式野球選手権大会

2年生の怪腕・佐伯投手を擁した中京学院大中京が全4試合を完封で3年ぶり8回目の優勝を果たしました。

茗溪学園は予選から全国決勝までの8試合で無失策という、鉄壁の守備で準優勝。

茗溪学園、登別明日、篠山鳳鳴の3校が初めて4強入りしました。

大会ふりかえり記事


中京院中京3連覇の最初の年。佐伯投手に注目が集まりがちでしたが、この年も茗溪学園の森岡投手、登別明日の長投手(現・群馬ダイヤモンドペガサス)、文徳の安武投手、篠山鳳鳴の市野投手など、好投手が揃った大会でした。

2018年(第63回大会)

第63回全国高校軟式野球選手権大会

第63回全国高校軟式野球選手権大会

中京学院大中京が2年連続で4試合を無失点で勝ち抜くという偉業を達成した大会でした。中京院中京はその後の国体も制して、前年からの”4冠”を手にしました。

2年生エース・山岸投手を擁した河南は開幕ゲームで作新学院を下して全国初勝利を上げると、一気に決勝まで駆け上がりました。

「より硬球に近づく」という触れ込みだったM号球が導入され初めて迎えた全国選手権は、それ以前の10大会で2番目に多い72得点が記録されました。

大会振り返り記事


大会第2日、1回戦の仙台商・佐藤投手と天理・別所投手の投げ合いは、タイブレークが導入されて以降の最長記録である延長15回に及びました。

また前日の明石・姫路の第2試合が消化できておらず、この日は両球場で1回戦3試合が実施されました。個人的には全国観戦史上、もっとも長い1日になりました。

2019年(第64回大会)

第64回全国高校軟式野球選手権大会

第64回全国高校軟式野球選手権大会

エース左腕・水投手を擁した中京学院大中京が、第4〜6回大会の平安(龍谷大平安)以来、史上2校目の大会三連覇を達成しました。

決勝戦で中京と対戦したのは、第59回大会(2014)延長50回以来の全国での顔合わせとなった崇徳。公式戦無敗で全国の決勝まで勝ち上がり「崇徳史上最強世代」とも言われました。

初出場のあべの翔学は創部3年目にして全国選手権4強入りを果たし、一躍、全国にその名が知れ渡りました。

大会振り返り記事


過去2年の絶対的なエースがもたらした優勝とは異なる、総合力で勝ち取った中京院中京の優勝でした。2回戦の鹿児島実戦で無安打無得点試合を達成した水投手は、その後、関西学院大で準硬式野球を続け、西日本代表にも選ばれました。

創部3年目でも本気でやれば全国を獲れることを証明してくれたあべ翔の快進撃。高校軟式界に吹いた新しい風に、胸が高鳴りました。

2020年(第65回大会)

年明けから感染が拡大した新型コロナウイルス感染症の影響により、2020年5月20日に全国選手権大会の中止が決定されました。

各地で選手権の代替となる「独自大会」が開催されました。

独自大会まとめ


突然、目の前の目標を失った第65回世代の選手たちについて語るとき、未だにどのような言葉を選んだらよいのかわかりません。それ程に、高校生にとっての目標、軟式球児にとっての明石とは、大きなものだと思います。

それでも前を向き最後まで練習を続けた軟式球児、卒業後も新しいステージで挑戦するOBたちには最大限の敬意を表したいです。

第65回世代の選手たちのことを想い、これからも高校軟式を発信していく決意です。

2021年(第66回大会)

第66回全国高校軟式野球選手権大会

第66回全国高校軟式野球選手権大会

コロナ禍が続く中で2年ぶりに開催された全国選手権大会は「父兄・関係者以外無観客」「準決勝まで明石/姫路を完全分離」という、厳戒体制で開催されました。

大会は4連覇を狙った中京を作新学院が1-0で下して、6年ぶり10回目の優勝。作新エースの小林投手は1回戦から決勝まで全4試合で先発。34イニングを無失点で封じて優勝投手になりました。

この大会から一人の投手が1週間で投球できる球数を500球までとする「500球制限」が導入されました。

大会振り返り記事


札幌山の手、城西大附城西、広島なぎさの3校が全国選手権初出場を果たしました。

中でも札幌山の手は、春から元硬式野球部員によって結成されたチームで、活動数ヶ月ながら、初の公式戦となった夏の選手権大会を勝ち上がり、全国選手権に出場。作新学院とも0-1と互角の戦いを見せました。

甲子園から明石に目的地が変わっても、高校野球をやり切った札幌山の手の選手たち。活動校が減り続ける高校軟式野球に、ひとつのヒントを示してくれました。

2022年(第67回大会)

第67回全国高校軟式野球選手権大会

第67回全国高校軟式野球選手権大会

第64回大会(2019)以来、3年ぶりに一般観客の入場が許可され、全国選手権が開催されました。ただし全体での開会式はなく、コロナ禍の影響が残る中での開催でした。

中京が3年ぶりに頂点に返り咲き、前年に作新学院に並ばれていた最多優勝回数を11に更新しました。

あべの翔学が2019年の4強に続き、出場2回目にして準優勝に輝きました。2回戦では前年覇者の作新学院を下しました。

得点の増加が顕著に見られた大会で、第51回大会以降では最多の101得点を記録。高校軟式も得点力が求められる時代へと突入しました。

大会振り返り記事


一ファンとして3年ぶりに全国に帰って来れたことに感謝した大会でした。やはり高校野球はスタジアムで観戦しないと体感できない魅力があります。

1回戦・能代vsあべの翔学、8回表の能代の逆転のチャンスに、あべの翔学のショート・澤井猛選手が身を投げ出してボールを前に弾いてアウトを取ったプレーは、個人的この大会のベスト・プレイでした。

2023年(第68回大会)

第68回全国高校軟式野球選手権大会

第68回全国高校軟式野球選手権大会

新型コロナウイルスが5類に移行して初めて開催された全国選手権は、第64回大会以来、4年ぶりに全ての出場校が参加して開会式が開催されました。

決勝戦で中京が天理に6-4で競り勝ち、2年連続12回目の優勝を果たしました。

今大会からベンチ入りの上限人数が16から18に増員されました。またこれまで延長13回から行われていたタイブレークは、この大会より10回から行われるようになりました。

3年生だけで大会に臨んだ兵庫の報徳学園は、この大会をもって休部となりました。

大会振り返り記事


高校軟式の頂点を決める決勝戦において6-4というスコアは、近年の大会では記憶がなく、高校軟式野球がいま、まさに変化の真っ只中にあることを感じるできごとでした。

決勝戦で中京に敗退した天理は、その後の国体でリベンジを達成。決勝戦ではエースの木村投手が完全試合を達成し、有終の美を飾りました。

 

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