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【観戦レポ】作新学院(栃木1位) – 茗溪学園(茨城1位) 

レポート
2016/11/07
上尾市民球場
第57回秋季関東高校軟式野球大会 準決勝

作新学院(栃木1位)は1回戦で日体大荏原(東京3位)に3-0、2回戦は中央大附(東京2位)に3-1で勝利し準決勝まで進んだ。

一方の茗溪学園(茨城1位)は初戦で慶應義塾(神奈川2位)を2-0で下すと、昨日の2回戦では地元伊奈学園総合に延長10回、2-1で勝利した。

両校は春の関東、夏の北関東で対戦し、春は茗溪学園が、夏は作新学院が勝利している。

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茗溪学園のエース森岡の投球は春の春季大会2回戦拓殖大紅陵戦でも見ることが出来た。その時の印象は「2番手でやたらと力のある球を放る選手がいるな」、というものだった。

その森岡の試合開始直後の失点は予想しないものだった。

1回裏、作新学院2番新井が一死からセンターとショートの間に落ちるヒットで出塁。盗塁と内野ゴロで二死ながら三塁まで走者を進めると打席には4番池田が入る。一瞬の出来事だった。森岡の池田への投球がバックネットへ転がっていく。それを見た三走の新井が悠々とホームイン。茗溪学園には誤算の、作新学院にとってもおそらく想定されていなかった先制点が初回に入る。

作新学院の先発マウンドは昨日の中央大附戦でも9回を投げた抜いたエースの池田。作新のエースナンバーに疲れの文字はない。立ち上がりからどんどん速球を走らせる。2回は4番森岡、5番横田、6番水野に対し圧巻の3者連続三振。茗溪学園の各打者が早いカウントから積極的に振ってくることも手伝い、池田のテンポはますます増していく。

初回以降の森岡は池田に負けず劣らずの投球を見せる。こちらも2回以降は走者すら許さない完璧な投球を続ける。5回、6回に四球で出塁を許すも危なげなく後続を断つ。

茗溪学園は池田からヒットはおろか、出塁すらできないまま試合が中盤から終盤戦に向かっていく。

「もしかしたら」。

そんな会場の雰囲気にも作新池田の投球に変化はない。
茗溪学園も積極的な攻撃から切り替え、追い込まれるまで池田に球数を投げさせようと揺さぶるが、池田のストライク先行の投球にむしろ拍車が掛かる。

一人のランナーを出すことができないまま茗溪学園は最終回の攻撃に入る。

7番高橋 センターフライ 1アウト
8番佐塚 ファーストフライ 2アウト

茗溪学園27人目の打者9番安形の打球が一二塁間を割く。

この日作新学院のライトに入った速水が打球を処理、素早く一塁にボールを転送する。

作新学院エース池田、完全試合達成。

打者27人 奪三振8、内野ゴロ9、内野フライ5、外野フライ4、外野ゴロ(ライトゴロ)1

偉業達成にも池田に喜びの表情は殆どなかった。「ここはまだ通過点に過ぎない」そう自分に言い聞かせるよう挨拶の列に並ぶ。

作新池田が投手が残せる「最高の記録」を達成した一方で、茗溪森岡の投球も「ほぼ完璧」に近いものだった。

被安打3、四球2、初回の暴投の1失点。3塁に走者を背負ったのは失点したその初回のみ。この結果に対して誰が彼の投球を責めることができよう。

作新学院が昨秋敗退した関東大会準決勝を制し、2年ぶりの秋関東頂点にあと一勝に迫った。

茗溪学園(茨城1位)
000 000 000丨0
100 000 00X丨1
作新学院(栃木1位)

(茗)森岡ー中村
(作)池田ー鈴木

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