レポート

【観戦レポ】拓殖大紅陵ー茗渓学園/木更津総合ー高崎商 第64回春季関東地区高校軟式野球大会2回戦(大会2日目)

【観戦レポート】
第64回春季関東地区高校軟式野球大会 2回戦(大会2日目)
2016/05/21 千葉県野球場、ゼットエーボールパーク

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 最高気温25℃の夏日となった千葉市内。第64回春季関東地区高校軟式野球大会2日目2回戦4試合が行われた。

 前日に開幕した関東大会は、4日間4連戦の過密日程で行われる。これまで夏の全国選手権では、組み合わせによっては同じく4連戦を戦うチームもあったが、今年の第61回大会から準決勝の前日(大会4日目)に休養日が設けられることが決まっているため、このようなハードな日程で行われる大会も少なくなってきている。

 昨日(5/20)大会初日の結果を予想できた人はどれくらいいるだろう。
 まず、地元千葉代表がなんと3校とも初戦を突破した。県大会優勝の拓殖大紅陵は安田学園(東京都2位)に1-0、同じく準優勝の木更津総合は三浦学苑(神奈川2位)に4-2で逆転勝利、地元開催枠の3位で大会に出場している八千代松陰は栃木県大会で作新学院を下し優勝した白鷗大足利(栃木1位)に2-1で勝利した。

 「地の利を生かした」という言葉だけでこの快挙を片付けることは到底できない。大会開催県に恥じない最高といってよい成果を残した。夏の選手権では南関東(神奈川、埼玉、千葉)という激戦区で一枠のイスを争う千葉県勢は、2005年の千葉商大付以降、全国大会から遠ざかっている。まだ今大会は終わっていないものの、千葉県勢にとっては失いかけた自信を取り戻す大会になったことは間違いないだろう。

 また、昨夏の全国覇者作新学院や、各都県予選1位の中央大高、横浜隼人、熊谷がいずれも初戦で敗退した。今大会ベスト8入したチームの内、昨秋の関東大会でも同じく準々決勝まで駒を進めているのは八千代松陰のみ、その八千代松陰が今大会は3位校として出場しているのだから、改めて関東のレベルの高さを感じさせる大会になっている。

2回戦 千葉県野球場第1試合
拓殖大紅陵(千葉1位)- 茗溪学園(茨城1位)

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 試合は初回から動く。
 茗溪学園は先頭の内山が四球で出塁するとすかさず盗塁、一死3塁で3番楠見が高く弾むサードへの内野ゴロを放ち安打0で先制。4回には3番楠見がライト前ヒットで出塁すると、次打者のサードゴロの間に一気に三塁ベースを陥れ、5番松濤の投ゴロは野選を誘い、リードを2点に広げる。
 
 拓殖大紅陵は茗溪学園先発松濤からなかなか好機を作れない。捉えた打球が相手守備陣の正面に飛ぶなどツキからも見放された。
 
 試合はそのまま最終回を迎える。拓殖大紅陵は先頭の堀がセカンドへの内野安打で出塁、能城のセンター前ヒットなどでチャンスを広げ、二死2、3塁とこの試合最大のチャンスを迎える。しかし、7回からマウンドに上った茗溪学園森岡が最終打者を仕留めゲームセット、茗溪学園が準決勝に駒を進めた。
 
 茗溪学園には派手さが全くといっていいほど感じられなかったが、「ミスをせず少ないチャンスを得点につなげる」というセオリー通りの軟式野球をこの試合でも披露した。本当に「粛々と戦っている」という印象を抱いた。先発の松濤は6回被安打3、与四球1、7回からマウンドに上った速球派の森岡も安定感があった。
 
 拓殖大紅陵は体格に恵まれた選手が多く、とりわけ守備においての個々のポテンシャルは非常に高いものがあると感じた。この関東大会での経験と浮かび上がった課題を夏の選手権へと繋げてもらいたい。

2回戦 千葉県野球場第2試合
木更津総合(千葉2位)- 高崎商(群馬1位)

 

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 高崎商は初回、先頭の大畑が右中間を破るスリーベースヒットでいきなりチャンスを作ると、2番新井がセンター前にクリーンヒットを放ち、開始早々に先制する。
 
 高崎商の先発阿部はコントロールが完全に定まらない我慢の投球が続いたが、木更津総合打線に好機を与えない。
 
 それまでほとんどチャンスを作れなかった木更津総合は6回裏、連打などで一死2、3塁とすると、3番加藤がピッチャーへの強襲ヒットを放ち、遂に同点に追いつく。さらに続く二死2、3塁のチャンスで、2塁走者が2、3塁間で挟まれる間に3塁走者が生還を試みるがタッチアウト、一気に逆転とはならなかった。
 
 高崎商は8回からショートを守っていた新井が継投すると、続く9回の攻撃に、死球、野選などで一死2、3とし、4番望月がセンター前に弾き返し、更にスクイズでこの回3点を上げ、リードに成功する。その裏の木更津総合の攻撃を3人でしっかりと抑えた高崎商が4強入りを果たした。
 
 木更津総合は先発の背番号8加藤が初回以降立て直した。緩急をつけた投球で高崎商打線に的を絞らせなかった。打っても自ら同点打を放つなど攻守に渡る活躍を見せたが、最終回に力尽きた。

▽5/21 2回戦
拓殖大紅陵 0-2 茗渓学園
早大学院 2-0 桐生
木更津総合 1-4 高崎商
八千代松陰 2-0 並木中等
▽5/22 準決勝
茗溪学園 – 早大学院
高崎商 – 八千代松陰


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