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【観戦レポ】作新学院(栃木1位) – 中央大附(東京2位) 第57回秋季関東高校軟式野球大会2回戦

レポート
2016/11/06
熊谷運動公園野球場
第57回秋季関東高校軟式野球大会 2回戦

秋の東京大会は決勝で早大学院に敗れるも、堂々2位で関東に駒を進めた中央大附。昨日は群馬県大会を26年ぶりに制した高崎工との初戦を1-0でものにした。

対するは栃木の覇者作新学院。ことしの夏の選手権でベスト4入りした作新学院は、早大学院と戦った全国準決勝のスタメンに5人もの下級生が名を連ねていた。

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作新学院の先発マウンドに上がった池田も夏の全国選手権は背番号7番でベンチに入っていた選手。この秋はエースナンバーを付け、新チームの大黒柱を担う。その池田は立ち上がりから制球が冴える。

1、2回とヒットを許すも危なげなく後続を断ち淡々と先発の仕事を全うする。

作新学院は初回、中央大附先発の吉岡の立ち上がりを攻める。四球とエラーでいきなり無死一、三塁をつくると、3番野澤がショートへ叩きあっさりと先制、続く4番池田もエンドランを試みるが、相手バッテリーに外されこの回は1点どまり。

しかし、2回にも先頭が四球で出塁し、盗塁と犠打で一死三塁を作る。ここでまたも叩きに失敗し三本間にランナーが挟まれるが、相手三塁手の捕手への送球が大きく逸れてランナーが生還。作新学院が追加点を上げ2-0とする。中央大附は2回の時点で早くもこの日3つ目のエラーを記録。作新学院はその守備の綻びを見逃さず得点に繋げていく。

中央大附は作新先発池田に好機を作ることが出来ないでいたが、5回表に一死三塁から8番久保田の内野ゴロの間に1点を返し2-1と1点差に詰め寄る。しかしその裏、これまで毎回ランナーを背負い苦しい投球を続けていた吉岡がヒットと自らのエラーなどで二死満塁を迎えると、6番川子に四球を与え押出し。またもミス絡みの得点を許してしまう。

6回から中央大附のマウンドにはエースナンバーのサウスポー鹿島が上る。鹿島も制球にやや苦しむが、速球には力がある。7回の一死二、三塁のピンチも無失点で凌ぎ味方の援護を待つ。

しかし中央大附の攻撃陣は沈黙。5回以降、作新学院池田からヒットを放つことが出来ない。7回に一死一、二塁を作ったのが最も得点に近づいた場面であり、最後まで相手エースを攻略できないまま試合終了。作新学院が相手のミスに乗じて得た得点を盤石の守備で守り切り、昨秋に続き関東大会4強入りを果たした。

スコアボードに記録された数字を見ると、この結果は成るべくして成ったものだと言わざるを得ない。

中央大附は序盤から守備が乱れ、そのミスを作新学院は逃さなかった。終わってみればエラー6。この失策数で関東大会レベルのゲームを制することは容易ではないだろう。ましてや相手は作新学院。中央大附は得点差以上に厳しい現実を受け止めなければならない。

作新学院もきょうのゲームに満足している選手はいないだろう。特に攻撃面ではなかなか思うような形をつくることができなかった。ランナーを3塁に置いての叩きを失敗した場面が、筆者が数えるだけで4回もあった。つまり、あと4点取れるチャンスをふいにしてしまった。この得点が入っていればもっと楽な展開に持ち込めただろうし、上に行けば行くほど、幾度もチャンスが巡って来ないことは作新の一員ともなれば十分過ぎるほど理解しているはずだ。

あすの準決勝の相手は茨城の強豪校・茗溪学園。夏の北関東決勝では勝利しているが、その前の春季大会では破れている。勝利が命題の作新学院にとって相手がどこかは関係ないことかもしれないが、今の自分たちの実力を知る上でこの上ない相手であることは確かだ。

中央大附(東京2位)
000 010 000│1
110 010 00X│3
作新学院(栃木1位)

(中)吉岡、鹿島ー関口
(作)池田ー鈴木

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