ウインク球場
第69回全国高校軟式野球選手権大会 1回戦
エース左腕対決を制した能代が第66回大会以来、3年ぶりの全国選手権勝利を上げた。
能代の佐藤、育英の大塚、両チームの絶対的な左腕エースが先発する。
0-0の3回表、能代はヒットと犠打で1死2塁とし、工藤のファーストへの内野安打が相手の悪送球を誘って二塁走者が生還。先制点を奪取する(能代 1-0 育英)。
能代の佐藤は初回から2つの四球を与えるなど、序盤から走者を背負う場面が多かったが、決定機をつくらせない。1点リードの5回裏には先頭の大塚に二塁打を放たれ、1死3塁とされたが、スクイズを巧みに防いで、ピンチを切り抜ける。
先制以降はなかなかチャンスを作れなかった能代は6回表、4番袴田が二塁打で出塁。1死1、3塁とチャンスを広げたが、ここも大塚から最後の1本を出せず、点差を広げられない。
後半も毎回、得点圏に走者を許す投球が続いた佐藤だったがエースの意地を見せ、最後まで粘る育英をゼロで封じチームを3年ぶりの全国勝利に導いた。
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慎重に球数を費やす場面もあったが、予選で大量得点を上げた能代打線を4安打に封じた育英の2年生左腕・大塚。18年ぶりの全国出場の立役者は、初めての大舞台でも、臆することなく自らの投球を貫いた。守備もかたく、悔やまれる失点時の唯一の悪送球も、攻めた守備の結果とも取れるものだった。
東北王者を苦しませた育英。ハイレベルな全国の戦いを経験した2年生バッテリーを中心に、新しい時代に入った兵庫の高校軟式を牽引していく。
能代の佐藤は制球に苦しみながらも、さすがは秋春連続でチームを東北の頂点に導いた大エース。ブレーキの効いた変化球を効果的に織り交ぜ、育英打線を3安打に封じた。本人は納得のいく9イニングではなかったかもしれない。それでも14年ぶりの日本一を狙うチームを奮起させるには余りある189球の熱投を見せた。
※球数、S数、S%は目安。公式記録ではありません。
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