S&D 昭島スタジアム(昭島市民球場)
第72回春季関東地区高校軟式野球大会 準決勝
白鴎大足利が延長12回タイブレークを制して、2季連続の決勝進出を果たした。
白鴎大足利の先発左腕・秩父は、2回表に三浦学苑の魚住にライト線に運ばれて2点の先制を許す(白鴎大足利 0-2 三浦学苑)。3回裏に3番三浦の内野ゴロで1点を返すが、6回表、継投した宮田の立ち上がりに味方のエラーで再び点差を広げられる(白鴎大足利 1-3 三浦学苑)。
7回裏に再び内野ゴロで1点を返して食らいつくも、直後の8回表に適時打で三度リードを広げられる(白鴎大足利 2-4 三浦学苑)。
しかし8回裏、無死から連打でチャンスを広げ、吉永の適時打、さらに宮田が押出四球を選んで、この試合で初めて白鴎大足利が同点に追いつく(白鴎大足利 4-4 三浦学苑)。
試合は同点のまま延長タイブレークに突入。
10回表、三浦学苑の攻撃をゼロで抑えるも、犠打の失敗から重殺で得点ならず。
11回表は1死2、3塁で適時打を放たれて2点を許すが、その裏に守備のミスと適時打で同点に追いつく(白鴎大足利 6-6 三浦学苑)。
そして12回。3塁に進塁を許した走者を挟殺して難を逃れ、その裏、先頭の4番藤村がレフトの頭上を越すサヨナラ打を放ち、試合終了。
白鴎大足利の執念の粘り勝ちで、昨秋に続いて2季連続の関東大会決勝進出を決めた。
三浦学苑は過去4大会の関東大会に続いて、今季も準決勝で姿を消すことになった。
終始、優位に試合を進め、2019年秋以来の決勝進出が見えていたにもかかわらず、今回もリードを守り切ることができなかった。
振り返れば7回裏に雨が降り出し、どことなくスタジアムがソワソワした雰囲気になった頃から、試合の流れが変わったような気がする。
9回から先発の大町が再びマウンドに上がり流れを引き寄せたかったが、勢いづいた白鴎大足利を止められなかった。
白鴎大足利は秋に続いて準決勝で三浦学苑に勝利した。
点差が縮まらない苦しい試合だったが、諦めずに食らいついた結果、2回戦に続いて終盤の同点劇、そして逆転勝利につながった。
個人的には今大会観戦したどのチームよりもバットが振れているように感じた。序盤から鋭い打球を弾き返したことで、じわじわとボディブローのように、相手投手陣にダメージを与えたのかもしれない。
先発の秩父、6回途中から継投した宮田と、失点はするものの大崩れせず、我慢強く投げ抜いた。
いまの白鴎大足利の選手には、自信がみなぎっている。
「栃木は作新だけじゃないー」
秋に逃した頂点まで、あと1つ。
※球数、S数、S%は目安。公式記録ではありません。
関連記事