レポート近畿

【観戦レポ】八尾(大阪3位) – 六甲学院(兵庫2位) 平成28年度秋季近畿地区高校軟式野球大会1回戦

レポート
2016/11/03
今津スタジアム
平成28年度秋季近畿地区高校軟式野球大会 2回戦

2016年11月3日、今津スタジアムは朝から霧雨が降ったり止んだりの天気が続いていた。琵琶湖の北側に位置し、日本海側気候の今津はこの時期にもなると防寒着は必須。この日もスタジアムへ向かう道路に設置された気温計は10℃を示していた。スタジアムのすぐ北西にはスキー場もある。

平成28年度秋季大会の開幕ゲームは八尾(大阪3位)-六甲学院(兵庫2位)の顔合わせとなった。

八尾がこの近畿大会に勝ち上がるまでに対戦した相手は別の意味で恵まれていたと言える。1回戦で阪南大高、2回戦興国(今夏府準優勝)、3回戦藤井寺工科(昨秋府準優勝)、準決勝で優勝した初芝富田林に敗れるも、3位決定戦で長尾(昨秋府優勝)を下し近畿大会への出場権を得た。この5試合の公式戦で得られた経験とチームの成長は想像に難くない。

対する六甲学院。県ブロック予選の初戦で神港学園に敗退し敗者復活(第3代表決定戦)から県大会本戦に進むと、1回戦での神港学園との再戦を制し、準決勝では今年の夏、下級生を中心に全国選手権に出場した報徳学園を下した。決勝では飾磨工に大敗し2位での近畿大会出場となったが、県大会での活躍ぶりに異論はない。

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八尾の先発右腕宇治田は立ち上がりの制球に苦しむ。先頭を四球で出すと、二死後に4番、5番にも連続四球。しかしここは6番潮を三振に切り初回のピンチを脱する。

対する六甲学院の先発横山もコントロールが定まらない。
2回表、八尾先頭4番宇治田、5番吉井に連続四球を与える乱調ぶり。後続をなんとか切って無失点に抑えるもその後のピッチングに不安を残す。

八尾宇治田は2回に立ち直ったかに見えたが、3回にも2つの四球となかなかリズムを作れない。しかし、得点圏にランナーを置いてから三振が取れる宇治田は6回までに9奪三振と粘りの投球を続ける。

一方、六甲学院横山は八尾攻撃陣に出塁を許すも、本塁を踏ませない投球を続ける。

どちらに流れが傾くともないまま安定しない試合はイニングが重ねられていく。試合開始から降ったり止んだりの天気は7回に一段とその強さを増す。
すると7回表の八尾の攻撃。先頭の吉井がヒットで出塁、二死二塁から8番石田がレフトへタイムリーツーベースを放ち八尾が終盤に先制に成功する。

先制点をもらった八尾の宇治田だったがその裏、雨の影響かまったくストライクが入らない。先頭から5者連続の四死球で六甲にノーヒットで逆転を許す。

1-2と逆転を許した八尾。しかし8回裏の攻撃でここぞの集中力を見せる。
先頭の小島がセンター前ヒットで出塁すると、一死三塁で山本のセカンドゴロがエラーとなり同点、更に一死満塁と六甲学院を攻め立てると6番山腰のサードゴロの本塁への送球が逸れて2人が還り、八尾が相手のミスに乗じて逆転。その後もスクイズと8番石田のレフトオーバーのランニングホームランで八尾がこの回に一挙6得点で勝負を決めた。

この試合、両チームエースがコントロールに苦しみ試合の流れを作ることができない中で、八尾内野陣の好守が光った。日差しが差してきたかと思えば、すぐに雨がまた降り出すという悪天候で、グランドのコンディションもイニングを重ねるごとに悪化していった。しかし、そんな悪環境に左右されない八尾の守備の安定感は見事だった。結果として守備力の差が試合の勝敗を分けることとなった。

八尾(大阪3位)
000 000 161丨8
000 000 200丨2
六甲(兵庫2位)

(八)宇治田ー吉井
(六)横山ー山岸

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