ウインク球場(姫路球場)
第67回全国高校軟式野球選手権大会 2回戦
倉敷工が土壇場の集中打で津久見に勝利した。
倉敷工は初回、2死二塁の遊ゴロで一塁手の捕球ミスの間に先制、3回にも右飛の落球で1点を追加(倉敷工 2-0 津久見)。
しかし3回裏、2死二、三塁で中前に弾き返され2人が生還、一振りで同点に追いつかれる(倉敷工 2-2 津久見)。
1回戦に続いて、中1日で先発を任されたエースの中野。同点に追いつかれたあとは立て直し、4回から7回まで、4イニングを打者3人で凌ぐ。
すると8回の攻撃、1死一、二塁で遊ゴロの際、6-4-3の併殺を狙うも送球を躊躇した二塁手の手からボールがすっぽ抜け、転々とする間に 、二走が生還(倉敷工 3-2 津久見)。
しかしその裏、中野が一死からこの日3つ目の死球を与えると、冨田に左超二塁打を放たれ同点、さらに2死三塁の遊ゴロが前田侑の手につかず、こちらもミスで勝ち越し点を献上してしまう(倉敷工 3-4 津久見)。
だが、これで試合は終わらない。1点を追う土壇場の9回、先頭の半田が右三塁打で出塁すると、黒明のライト線に落ちる適時打で同点に。さらに中野も右三塁打で続き、三連打で逆転に成功する(倉敷工 5-4 津久見)。
さらに守備のミスや暴投、タイムリーで4点の追加(倉敷工 9-4 津久見)。
中野は最後の津久見の攻撃を3人で封じて試合終了。倉敷工が同校史上最高に並ぶ、22年ぶりのベスト4進出を果たした。
※球数、S数、S%は目安。公式記録ではありません。
津久見はもったいない試合を落とした。記録したエーラ4つがすべて失点に絡む、痛すぎる展開。二度、ビハインドの状況から追いつき、8回には逆転して勝ちが見えかけたが、及ばなかった。
結果的には倉敷工の9回の三連打が決勝点になったものの、序盤から続いた守備のミスの連鎖を最後まで断ち切れなかったことは明らかな敗因。1回戦で好投した大塚や、好捕を連発したキャッチャーの渡辺らを中心に、この敗戦を糧にして、来年、再び全国に戻ってきてほしい。
1回戦に続いて完投した倉敷工の中野は115球4安打で二戦連続の完投。中盤はテンポよく投げることができたが、失点につながった3つの死球は、準決勝に向けた課題。さらに守備のミスを修正できれば、初めての決勝進出も見えてくる。