河南が大阪先発吉岡の立ち上がりを攻め、早々に試合を決定づけた。
河南は1回裏、2つの四球と内野安打で無死満塁とし、4番福田、5番奥の連続タイムリーで3点を先制。
さらにワイルドピッチなどで3点を追加し、この回、一挙6得点。
大阪は早々に吉岡を諦め、ライトを守っていた畠中が急遽マウンドに上がる。
この畠中が試合を見事に立て直す。
2者連続三振でそれ以上の得点を許さないと、2回以降、淡々と河南打線からアウトカウントを重ねていく。
思わぬ大量得点に援護されることになった河南の先発・茗ヶ谷は、持ち前のテンポの良さで、2回から5回まで毎回の奪三振。
6回まで被安打3、死球1のムダのない丁寧な投球で、背番号10の郷上に残りのイニングを託す。
この春の大会は初登板となった郷上も力のあるピッチングで大阪打線に反撃を許さず。
初回の6得点を継投で守り切った河南が、秋に続いて決勝戦に進出。近畿大会出場の権利も手にした。
※球数、S数、S%は目安。公式記録ではありません。
大阪の2番手・畠中が完璧な投球を見せた。1回裏、一死満塁の場面から8回まで、打者28人に対して、与えたヒットはなんとゼロ。3回以降は2塁にすら走者を進めなかった。
仮にスコアボードの1回の部分を隠したら、まったく見え方が変わってくる、非常に評価の難しい試合だった。軟式だからこそ起こり得る試合とも言えるのかもしれない。
初回の集中力で相手に勝った河南だったが、その後の展開には課題も残った。決勝では秋に敗れたあべの翔学を相手に、どんな試合を見せてくれるのだろうか。