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【育英vs南部】南部が2年連続の4強 エース宮本楓が完封勝利 2019年度春季近畿地区高校軟式野大会 1回戦

レポート
2019/06/02
ウインク球場
2019年度春季近畿地区高校軟式野球大会 1回戦

兵庫大会は準優勝。2017年春以来の近畿大会出場を果たした育英。県大会準決勝では昨年まで夏の兵庫大会を連覇している篠山鳳鳴を降し、近畿への出場権を手にした。

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南部は3季連続の近畿大会出場。昨年春はベスト4、夏は近畿大会決勝まで進み、天理から先制するも逆転負けで全国を逃した。

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秋は近畿2回戦で優勝した龍谷大平安に敗戦、この春の県大会決勝では延長15回の末に耐久に粘り勝って、近畿大会に駒を進めた。

南部の強力な攻撃が序盤から炸裂する。

初回、育英先発の汪の立ち上がり、先頭の宮本矩がレフト前ヒットで出塁すると、犠打で二進。3番磯本がセンターに弾き返して宮本が生還。南部が鮮やかに先制点を挙げる【南部 1-0 育英】。

さらに3回表、先頭の貫尾が四球で出ると内野ゴロで二進。今度は山本がセンターへヒットを放ち、貫尾が思い切ってホームへ突入。きわどいタイミングに主審の判定はセーフ。南部が効率よく得点を重ねる【南部 2-0 育英】。

 

2点を追う育英は南部のエース宮本楓に序盤は沈黙したが、5回裏。死球とライト前ヒット、さらに四球で二死満塁と一打同点の場面を迎える。しかし、ここは安室がセカンドゴロに倒れて得点ならず。

 

立ち上がりいきなり南部打線につかまった汪。中盤以降も毎回走者を背負うが、追加点は与えない。積極的に振ってくる南部のバッターを封じ、エースの責任を果たす。

 

宮本楓も5回のピンチ以降は危なげない投球。7回には相手の木製バットをへし折るなど、後半も力のあるボールを投げ込んだ。2点で十分と言わんばかりの安定感あるピッチングで、最後まで育英に反撃の機会を与えず。試合中盤は四死球で乱れる場面をあったが、見事に立て直し、終わってみれば被安打3の完封。2年連続でベスト4入りを達成。8日の準決勝で、先に行われた試合で勝利した初芝富田林と決勝を争う。

 

※球数は目安

粘り強く投げ抜いた育英の汪。後半はほぼ完璧に南部を封じただけに、序盤の二失点が悔やまれる結果となった。初球からどんどんと振ってくる南部の攻撃陣に怯むことなく立ち向かった。

昨年の夏、近畿大会決勝で天理に逆転負け。全国の切符を掴みかけていた。南部にも全国で戦える実力は十分にあった。天理と渡り合った下級生バッテリーは最上級生になった。「今年こそ」。その思いは誰よりも強いはずだ。近畿予選(滋賀、京都、奈良、和歌山)を戦う南部は全国までに大阪のチームを倒す必要はない。しかし来週顔を合わせる初芝富田林は、この時季に真っ向勝負できるチームとしてはこれ以上ない相手だろう。夏の前哨戦。この春を良いかたちで終え、夏へのスタートダッシュを切ることができるか。

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