横須賀スタジアム
第59回秋季関東地区高校軟式野球大会 2回戦
昨日の1回戦は背番号10の佐藤が粘りの投球で土浦一打線を1失点に封じると、エースの久米が3安打4打点と大当たり。2年ぶりの秋頂点を目指し確実に初戦を突破した法政二。
対する作新学院はこの夏、2年ぶりに全国選手権に返り咲くも1回戦で河南に敗退。この大会はベンチ入り12人の少数精鋭で臨んでいる。1回戦では16年夏の全国選手権準決勝で顔を合わせた早大学院と対戦、延長13回タイブレークを制した。日程変更により中1日で2回戦を迎える。
初回、法政二は先頭の菊本、宇多の連打でチャンスをつくると、4番久米の内野ゴロの間に幸先よく先制。
その久米が法政二の先発のマウンドへ。流れを引き寄せるかと思われたがピリッとしない。2回裏、小林、福田陽に連打を浴びると、無死満塁とピンチを迎えるが、ここは三振と三走を挟殺、投ゴロでなんとか無失点で切り抜ける。しかし3回裏にも2つの四球を与えて一死2、3塁とされると、内野ゴロで1-1の同点に。
同点に追いつかれた法政二。初回以後は調子を上げる作新学院先発の福田を前に凡打の山を築く。3回表に二死1、3塁のチャンスに久米が凡退して以降、全く走者を出すことができない。一方で先発久米の調子も上がってこない。1-1で迎えた5回裏、2四球とエラーでまたしても無死満塁と走者を背負うと、作新学院3番大山、4番小林に連続タイムリーを浴びて一気に4失点。ここで法政二は久米を諦め、背番号11の宮田に継投。
7回にもタッチアップで6-1と相手を突き放した作新学院。福田は完全に自分の投球を取り戻すと、4回から8回まで一人の走者も許さない完璧な投球。5点を追う法政二は最終回、先頭の宇多がこの日2本目のヒットで出塁するも、最後は4番久米がダブルプレーに倒れてゲームセット。作新学院が地元神奈川の王者に完勝して2年ぶりの準決勝進出を決めた。
法政二
100 000 000│0
001 040 10X│6
作新学院
法）久米、宮田 – 菊本
作）福田陽 – 小林
法政二は先発の久米が自ら先制点を上げて、勢い良く先発のマウンドへ上がるも、その良さを見せることができなかった。作新打線に5安打5四死5失点。継投した宮田がなんとか試合をつくったが、昨日は7得点の打線も沈黙。福田を前に3安打に終わった。優勝候補の一角として期待された関東大会はベスト8で終焉。この日、他の神奈川勢もすべて姿を消し、大会ホストとしては寂しい結果となった。今回関東大会に出場した3チームをはじめ、今夏全国出場の慶應義塾などが名を連ねる神奈川県の高校軟式。春以降もその中心に法政二は確実にいるだろう。このメンバーが揃ったチームで2011年以来遠ざかっている全国選手権出場を掴まなければいけない。
作新学院が12人で戦っているという事実に驚きを禁じ得ない。
秋の部員不足は王者にも無関係ではなかった。しかし、さすがは作新といった試合だった。先発の福田は見事に初回の投球を修正。攻撃も相手のミスを逃さず着実に加点。そこではただ人数が少ないだけでいつもの「作新の軟式野球」が披露された。この秋は是が非でも結果が欲しい。2014年秋以来遠ざかっている関東の頂点に立ち、王者のプライドを示したい。あすの準決勝では今年の夏の全国選手権8強入りを果たした早稲田実と対戦する。
