2018/04/29
大阪狭山市立野球場
春の2回戦で実現した2016年夏の大阪大会決勝カード。
昨秋は1回戦で初芝富田林に敗れて早々に姿を消した興國は、1回戦で長尾との接戦を制して2回戦に進出。
対する河南は2016年秋に近畿大会に出場して以後、府内で思うような結果を残せていない。秋は3回戦で敗退。この春は1回戦で阪南大高を下して興國との一戦に臨む。
(この試合は選手名が確認できていないため、背番号で表記)
河南先発の#11は初回、2回と走者を許すも、6つのアウトすべてを三振で奪う上々の立ち上がり。対する興國の先発を任された#8は、初回から毎回ランナーを許し、なかなかリズムをつくれないが、得点圏に走者を背負いながらも最後の一本を与えない。
0-0の4回表の河南の攻撃。2本の内野安打で無死1、2塁。8番#1の犠打を興國ピッチャーが捕球して三塁フォースアウトを狙うも、送球が逸れてランナーが生還。更に無死2、3塁と一気に得点を重ねたい河南だったが、ここは興國#8が粘って最少失点に留める。1点を追う興國は5回裏、一死1、3塁でラストバッター#17が巧くレフトに運んで同点に追いつく。
さらに興國は6回裏、一死2塁で4番#3のレフトへの適時二塁打で逆転。河南はここまで力投した#11から#1に継投するが、押出し、タイムリーなど、興國がこの回に一挙4得点で河南を一気に引き離す。1点ずつ返し点差を縮めたい河南は7回に無死1、3塁とするも、内野ゴロで思い切ってホームに突っ込んだ三走が憤死。8回表から興國は#1を投入。長身のサイドから繰り出される速球に対して、河南は最後まで1点が遠く。中盤に試合をひっくり返した興國が河南を下して3回戦進出を決めた。
河南
000 100 000│1
000 014 10X│6
興國
河南の残塁数14がこの試合を物語っている。興國#8は四死球8、三者凡退のイニングは一イニングもなく、最後までリズムを掴むことができなかったが、文字通りの「我慢の投球」で河南を1失点に封じた。勝負どころでの一本、走塁など、一つ一つのプレーの積み重ねが点差として表れた。
過去2年、全国選手権まであと一歩のところで涙を飲んだ興國。選手たちの今年にかける思いは想像に難くない。この春、強豪校が集中したブロックを制して3回戦まで勝ち上がった。次戦も昨夏準決勝で対戦した浪速と気の抜けない戦いが続く。まずは春の大阪で上位進出して近畿大会へ。その先には、絶対に負けられない3度目の夏が待っている。