西毛総合運動公園野球場
第65回春季関東地区高校軟式野球大会 2回戦
前橋は前日の1回戦、伊奈学園と対戦。点を取り合う展開となった試合は4点ビハインドで迎えた9回に集中打で5点を上げ一気に逆転、埼玉王者を撃破した。秋は県大会準決勝で敗退、関東大会出場を逃しており、この関東大会に懸ける思いは強い。
秋の関東大会準優勝の作新学院。決勝では法政二に逆転負けで苦渋を舐めた。エース池田は同大会準決勝の茗溪学園戦で一人の走者も許さない完全試合を達成。これ以上ない偉業にもエースの淡々とした表情が印象的だった。名門校の冬のトレーニングが過酷であることは想像に難くない。夏を視野に淡々と上位進出を狙う強豪に、前日の大逆転で勢いに乗る前橋が挑む構図となった。
試合は2回、作新学院が流れるような見事な攻撃で先制する。先頭の5番池田がセンター前ヒットで出塁、相手のエラーも絡み一死1、3塁で8番阿久津がセカンドの右をつく強襲ヒットを放ち先制、更に二死2、3塁で1番新井がセンターに弾き2人が生還する。
しかし前橋も簡単には引き下がらない。失点した次の回の攻撃、先頭の温井がレフト前ヒットで出塁すると内野安打と四球で一死満塁に。3番飯島がショートに叩く間に三走が生還し1点を返す。
作新学院の池田は本調子とは言い難い投球ながらも、試合をまとめ上げていくところはさすが作新の1番を背負う投手だ。失点以降はほとんど前橋の打者に芯を捉えさせない。四球で走者を背負う場面も、落ち着いて後続を絶っていく。
一方、早いうちに追加点を上げたかった作新学院は次の1点がなかなか入らない。3回は一死3塁でラン&ヒットが失敗し三走がタッチアウト。6回は一死2、3塁のチャンスを生かせず。
7回の裏の作新学院は一死2、3塁から八木澤の遊ゴロでようやく追加点を上げると、8回にも二死3塁で阿久津がこの日2打点目となる右前タイムリーを放ち5-1に。
最終回も四球を与え、最後まで苦しい投球が続いた作新学院の池田だったが3回以降は前橋の反撃を許すことなく試合終了。作新学院が秋に続き関東大会4強入を果たした。
前橋のマウンドに立った背番号6の飯島が粘った。序盤の失点以降、何度もピンチを背負うも次の1点を与えず、仲間の反撃を待った。中盤以降、疲れが見える場面もあり、終盤には追加点を許すも、最後までマウンド上でその責任を果たした。前橋の攻撃は序盤は作新学院池田に臆することなく積極的に食らいついた。
作新学院は先制点以降、何度かあった追加点のチャンスをものにできたならばもっと簡単な試合展開となっただけに課題が残る。準決勝では秋の関東大会決勝で敗れた法政二と再び対戦する。
前橋
001 000 000丨1
030 000 11X丨5
作新学院
(前)飯島 – 島田
(作)池田 – 阿久津
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