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関大一vs興國|第69回全国高校軟式野球選手権大阪大会 決勝

レポート
2024/08/05
住之江公園野球場
第69回全国高校軟式野球選手権大阪大会 決勝

興國が関大一を下して53年ぶり10回目の全国選手権への切符を手にした。

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興國の小原、関大一の山脇、両エースが決勝のマウンドに上がり、最高の投球を披露する。

小原は立ち上がりの2回を3人ずつで抑え、3回は死球で初めての走者を出したが併殺で事なきを得る。一方の打線は関大一・山脇のキレのある速球と変化球に3回を完璧に封じられる。4回に池田が四球で初めて出塁するが、牽制死でチャンスを広げられず。

しかし5回裏に2死から蔭山が死球で出塁すると、背番号13の西平がレフトの頭上を超す二塁打を放ち、蔭山が一気に生還(関大一 0-1 興國)。

関大一 興國

さらに6回には無死から四死球と犠牲バントで1死2、3塁とし、小澤のショートへの叩きで追加点、バッテリーミスの間にもう1点と、ノーヒットで点差を広げる(関大一 0-3 興國)。

3点のリードをもらった小原は7、8回と、関大一にヒットを許すが後続をきっちり絶つ。そして迎えた最終回。2死走者なしで自らの頭上に上がったフライを小原がしっかりと掴み取り、試合終了。

53年の時を越えて、ついに興國の前に全国選手権への道が開かれた。

関大一 興國


今大会で躍進した関大一。初回にマウンドに上がった山脇の投球を見て、その立役者の一人が彼であることはすぐにわかった。立ち上がりから決勝とは思えないほどの落ち着いた投球。序盤の3回をパーフェクトに封じ、早くもタイブレークが頭をよぎるほどだったが、5回に2死から死球で出した走者を還されると、6回も四死球で出した走者が失点につながってしまった。山脇、そして6回途中から継投した仲宗根で興國打線を1安打に封じ、失策もゼロ。ただただ、一瞬の隙に許した出塁を、相手打線が見逃してくれなかった。

関大一 興國

興國は4回裏の攻撃で牽制死、捕邪飛の相手の好捕など、なんとなく流れが関大一に傾きかけたかと思われたが、5回裏に西平の目の覚める一打が試合の流れをガラリと変えた。6回裏には相手投手の乱れから転がり込んだチャンスを確実のものにし、ヒットなしで貴重な追加点を上げた。

エースの小原は関大一打線を散発3安打に封じ、二塁ベースを踏ませたのも一度だけだった。投手層の厚さは全国でも随一ながら、この試合はエースが最後まで責任を全うし、半世紀ぶりに歴史を動かして見せた。

試合後は淡々と勝利を噛み締めていた興國の選手たち。その視線の先は、早くも全国のさらなる高みへと向けられていた。

彼らにとって、ここはまだ、通過点。半世紀分の声援が興國ナインを後押しする。

関大一 興國

関大一 興國

関大一 興國

※球数、S数、S%は目安。公式記録ではありません。

 

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