春の覇者・報徳学園が粘る篠山鳳鳴を退けて決勝に進んだ。
報徳学園は春の近畿大会準優勝の立役者・エースの田村が先発するも、初回に味方のエラーや野選などで、3点のリードを許す（報徳学園 0-3 篠山鳳鳴）。
直後の2回表、田村が自らの適時打で1点を返すと、波多野がライトに満塁ホームランを放ち、一気に逆転する（報徳学園 5-3 篠山鳳鳴）。
しかし2回裏、2本の内野安打で無死1、2塁となった場面で、報徳学園は田村からセンターを守る野中に継投。この回、内野ゴロと適時打で、試合を振り出しに戻される（報徳学園 5-5 篠山鳳鳴）。
急遽マウンドに上がった野中は、3回表にもピンチを招くが切り抜けると、以降は鳳鳴打線をほぼ完璧に封じる。
野中の力投に対して早めに勝ち越し点を奪いたい報徳打線だったが、4回からマウンドに上がった鳳鳴山上の粘りに前に、決定機をつくれず。
試合はそのまま延長に突入。
直後の10回表、一死満塁で椙本がセンターへの二点二塁打を放ち、勝ち越しに成功する（報徳学園 7-5 篠山鳳鳴）が、その裏に山上の適時二塁打、内野ゴロの悪送球で、またしても同点に追いつかれる（報徳学園 7-7 篠山鳳鳴）。
7-7のまま、13回からタイブレークに。報徳学園は田村の犠牲フライで1点を上げ（報徳学園 8-7 篠山鳳鳴）、今度は篠山鳳鳴の反撃を0に抑えてゲームセット。
報徳学園が粘る篠山鳳鳴に苦しみながらも勝利し、決勝戦に進んだ。
※球数、S数、S%は目安。公式記録ではありません。
報徳学園は初回にミスが絡んで3点を失ったが、直後に一挙5得点で逆転し、試合の主導権を完全に渡さなかったことが大きかった。エースの田村がまさかの降板も、急遽、登板した野中が試合を立て直した。
篠山鳳鳴はバントヒットなどの小技と長打を絡めた攻撃で王者に食らいついた。先発の山田の後を受けた山上は報徳打線を4安打に封じ、味方の援護を待ったが、報徳の野中を攻略できなかった。