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【観戦レポ】大阪 – PL学園 平成29年度春季近畿地区高校軟式野球大阪府大会準決勝

レポート
2017/05/07
寝屋川公園野球場
平成29年度春季近畿地区高校軟式野球大阪府大会 準決勝

大阪が初芝富田林を破って準決勝に進出したという知らせを聞いたとき、正直なところ驚いた。

昨年9月の秋季大会2回戦、大阪は初芝富田林に0-6で敗れた。その初芝富田林は大阪府大会を制すると、近畿大会も勝ち進み、決勝で天理(奈良)に0-1の惜敗、準優勝を果たしていた。そんな”優勝候補筆頭”をゼロ封した大阪。試合翌日、更に筆者を驚かせる情報が入ってくる。大阪の竜田投手はノーヒット・ノーランを達成していたのだ。

準決勝に進出した大阪の相手はPL学園。昨春の府大会を制している。秋は1回戦で興国に敗れ早々に姿を消したが、この春は2回戦でその興国を4-0で下し勝ち上がってきた。この春もしっかりとチームづくりを進めてきているのはさすがPL。

互いに秋に負けた相手に勝利し、勢いに乗るチーム同士の対戦となった。

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PL学園はこの日も殿納 – 相曽のバッテリー。立ち上がりは走者を許すも、鍛えられた守備が序盤から好守をみせ、走者を前に進めない。

大阪の先発もここまで1回戦から一人で投げ抜いてきた竜田。小柄な体格ではあるが、力のある速球を投げ込んでいく。全く危なげない投球でアウトカウントを重ねていくと、5回にはPL学園から3者連続三振を奪う。

竜田の好投に先制点が欲しい大阪だったが、単調な攻撃が続く。安定感のあるPL学園の殿納を前に中盤にかけて出塁ができない展開。6回には先頭がヒットで久しぶりに出塁するも、盗塁失敗。7回、一死から相手エラーで出塁すると、犠打が野選を誘い、一死1、2塁をつくるも4番鹿児島が三振、5番大崎は投ゴロに倒れる。

大阪竜田の安定感も揺るぎない。6回まで許した走者は2人だけ。7回に四球を許すもピンチを広げず。9回までを投げて被安打1、四球3、7奪三振の好投でPL打線をゼロに抑える。

大阪は8回、2本のヒットを放つが得点ならず。9回は3球で攻撃を終わるなど、好投する竜田を援護できないまま試合は延長に入る。

後攻のPL学園としてはタイブレークに突入する前に試合を決めたいところ。10回に二死からサード強襲のヒットでバッターランナーが二塁まで進むが、8番殿納の当たりはライトフライ。お互い決め手のないまま延長は13回に入り、タイブレークが始まる。

13回表、大阪は4番鹿児島からの打順を選択。鹿児島の犠打は捕手前に転がると、PL学園のキャッチャー相曽は迷わず三塁へ送球しアウト、サードの右田が一塁に転送しダブルプレー。5番大崎はレフトフライに倒れて、大阪は無得点。

2番からの攻撃を選択したPL学園の13回裏の攻撃。古賀が投手前に転がした犠打が野選となり無死満塁。ここで打席に立った相曽が振り抜いた打球はセンター前に落ち、三走がサヨナラのホームイン。PL学園が粘る大阪を退けて、2年連続の決勝進出を決めた。

両エースのピッチングが好試合を演出した。PL学園の殿納は大阪打線を散発6安打に抑え、走者を背負ってからも落ち着いた投球で3塁ベースを踏ませなかった。

秋優勝の初芝富田林を相手にノーヒット・ノーランを達成した竜田はさすがのピッチングだった。キレのある変化球を交えて、PL学園を相手に13回を投げて3安打に抑えたが、最後に力尽きた。マウンド上では感情を抑えたエースだったが、試合後誰よりも悔しさを見せたのは竜田だった。打撃陣は好投するエースを報いかったが、PL学園の殿納と好守を前に最後までチャンスをつくることができなかった。

大阪
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PL学園

(大)竜田 – 鹿児島
(P)殿納 – 相曽

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