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【観戦レポ】早大学院(東京) – 作新学院(北関東) 第61回全国高校軟式野球選手権準決勝 

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【観戦レポート】
第61回全国高校軟式野球選手権 準決勝
早大学院(東京)- 作新学院(北関東)
2016/08/28 明石トーカロ球場

準々決勝では仙台商(南東北)に勝利し、東京勢として41年ぶりのベスト4入りを果たした早大学院。チームとしても初の準決勝に進出した。

昨夏優勝の作新学院は1回戦、準々決勝と苦しみながらも勝利し、大会連覇まであと2勝のところまで漕ぎ着けた。

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作新学院が早大学院先発藤井の立ち上がりを攻める。

1回表、作新先頭の神成がセンター前に運ぶも、続く新井の犠打が捕飛となりダブルプレー。しかし、二死から半田が四球で歩き、相田が安打で繋ぎ二死二、三塁。5番大塚がセンター前に弾き返し、作新学院が幸先良く先制点を上げる。

いきなり作新学院打線に捕まった早大学院藤井だが、2回以降は見事な立ち直りを見せる。複数の変化球でカウントを稼ぎ、次々と作新学院の各打者を打ち取っていく。2回以降はランナーを一人も許さない完璧な投球を披露する。

早大学院は2回表、先頭の4番広崎が四球で出塁するとすかさず二盗、5番大里がライト前安打で続き一死二、三塁とすると、6番藤井がサードに弾む内野ゴロを放ち、三走が生還。早々と同点に追い付く。

更に早大学院は4回表に機動力で畳み掛ける。一死から広崎が内野安打で出塁、2回に続き二盗に成功すると、果敢に三盗を狙い成功。一人で一死三塁を作ると、大里の内野ゴロの間に瞬足を飛ばしてホームイン。広崎の好走塁で早大学院が逆転に成功する。

なかなか早大学院藤井を捉えられない作新学院に7回裏、同点のチャンスが転がり込む。

一死から大塚が右方向に放った打球がライト前に落ち、二塁を狙う。早大学院ライト有川の送球が暴投となり、そのまま大塚は三塁へ、一死三塁となる。

ここで早大学院のベンチが動く。藤井に代わり、背番号1の小泉をマウンドへ。

早大学院のエースはこのピンチを見事に切り抜ける。6番鈴木に叩きのサインが出たタイミングでバッテリーが落ち着いて外し、三走を三本間に挟みタッチアウト。作新学院は同点のチャンスを逃す。

8回裏はライトに入っていた藤井が再びマウンドへ上がると内野ゴロと2つの三振で切り抜ける。

そして2-1と早大学院1点リードのまま作新学院は9回裏の最後の攻撃へ。

早大学院は小泉を再びマウンドへ上げ、エースで逃げ切りを図る。しかし、小泉は勝ちを意識したか、作新学院先頭の神成に四球を与えると、すかさず藤井がこの日3度目のマウンドに向かう。

犠打、内野ゴロで二死三塁となり打席には4番相田。ここは勝負を避け、四球。相田は二塁へ進み、二死二、三塁と一転、作新学院の一打サヨナラのチャンスとなる。

初の決勝進出か、作新学院が王者の意地を見せるかー。

藤井が5番大塚に投じた投球はセンターに高々と上り、センター岡前のグラブに収まる。

早大学院が作新学院を下し、初の決勝進出を決めた。

早大学院はこの日に2安打3盗塁の広崎の活躍が光った。4回に一死から一人でチャンスを広げ、チームの逆転を呼び込んだ。早大学院二枚看板の技巧派藤井は、2回以降見事な投球を見せた。7回のピンチの場面はエースの小泉にマウンドを譲るも、最終回は自らで決勝進出をたぐり寄せた。

大会連覇を狙った作新学院の戦いは準決勝で幕を下ろした。5回表からマウンドに上った半田は3者連続三振を含む6奪三振無失点と好投、試合の流れを最後まで渡さなかったが、打線は藤井を最後まで捉えることができなかった。

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