明石トーカロ球場
第61回全国高校軟式野球選手権 1回戦
5年連続全国選手権出場の新田と、2年ぶりに明石の地にやって来た早大学院の対戦。
早大学院は2年前の第59回大会(2014)に続き、出場2大会連続の開幕カードを戦うこととなった。
これまでのチームの歴史と実績では新田に分があるものの、独特の雰囲気の中で行われる開幕ゲームの試合展開は始まってみなければ分からない。
立ち上がり、先にリズムを掴んだのは新田の先発西だった。序盤から自慢の速球が冴え、次々と早大学院の打者を仕留めていく。3回までに6奪三振と序盤は上々の出来だった。
早大学院の先発は東京予選3試合で完投した背番号6の右腕藤井。複数の変化球を織り交ぜながら、打たせて取る投球に徹する。
先制点を上げたのは新田だった。
2回裏、先頭の篠原剛が三遊間へのヒットで出塁すると、犠打と内野ゴロで二死三塁とし、7番西が自らレフト前に弾き返し先制する。
先制後は新田ペースで試合が進む。しかし、2巡目に入った早大学院打線は5回にチャンスを作る。
先頭の藤井がショートへのヒットで出塁。続く7番今泉もヒットで繋ぐと犠打で送り一死二、三塁とする。打席には背番号14の森次。新田西の直球を上から叩きにいくと、打球はレフト前に運ばれ、二人の走者が一気に生還。森次の一振りで早大学院が逆転に成功する。東京都大会でレギュラーだった鈴木が大会前に負傷しスタメン入りした3年生が大一番で仕事をしてのける。
逆転以後、早大学院の藤井は走者を背負う場面も危なげない投球でアウトカウントを積み重ねていく。新田は8回裏に二死一、二塁を作るもあと一本が出ず。最終回、二死から上田が意地のヒットで繋ぐも最終打者が捕飛に倒れゲームセット。早大学院が26日の準々決勝に進出した。
早大学院藤井は序盤に先制点を許すも、味方が上げた2点を守りきり、チームに3年ぶりの全国大会勝利をもたらした。
新田の西は球数が多くなり苦しい投球が続いた。自慢のスタミナで早大学院打線を最少失点に抑え味方の援護を待ったが、追いつくことができなかった。