日程・結果

第56回全国高校軟式野球選手権1回戦(第2日)

ベスト8出揃う 18人目のノーヒッター誕生、華麗なる逆転劇

 本当のダークホースは俺達だ。先のエントリーでノーマークのダークホースと予想したのは初出場で全国初勝利を挙げた神院大付だった。一夜明けた今日、一人のエースの活躍が、昨日の予想を撤回せざるを得ない快挙を生んだ。
 
 瀬戸内海を経て南に位置する、四国からやって来た富岡東(四国/徳島)のエース佐川は、2年連続2回目出場の上田西(北信越/長野)との初戦に挑んだ。打者31人に対し、3四死球、1失策のランナーを許したのみ、9回111球を投げ切り、大会史上18人目のノーヒットノーランを達成した。四国代表決定戦でも無安打無得点を達成しており、公式戦2試合連続ノーヒットノーランは圧巻。昨秋、地肩の強さを買われ捕手から転向したという佐川は、この日見せた打たせてとる技術も兼ね備える頼れる大エースへと成長した。佐川の好投に打線も奮起し、5回の5点を含む8得点は今大会最多。初めての全国の舞台で、多くの観衆を“裏切る”結果を残した富岡東。「真のダークホースは俺達だ」。その言葉を証明すべく、勢いそのままに明日の準々決勝に臨む。

 学校統合により、硬式・軟式通して初の合同チームとして全国の舞台出場することで、戦前から話題をかっさらった大津・大津緑洋(西中国/山口)は昨夏ベスト4の全国常連校、中京(東海/岐阜)と対戦。2回に大津・大津緑洋が先制すると、その裏、すかさず中京が同点に追いつき、その後はゼロ行進が続く締まった好ゲームが展開された。試合を決定付けたのは終盤8回裏、中京が二死三塁から2連打で2点を加点して、粘る大津・大津緑洋を退けた。中京にとって先制を許したのは県予選から通して初めての経験だったが、そこはさすがに全国で戦いを知り尽くしたチーム。落ち着いてすかさず同点に追いついたところに今日の勝因はあった。過去2度の全国制覇を経験している大津・大津緑洋は学校の統廃合により、来年度を最後に校名から「大津」が消える。今日の敗戦の瞬間、「大津」としてのラストイヤーが始まった。伝統を伝説に残すため、彼らは来年、再びこの舞台に帰って来てくれるはずだ。

 3年ぶりに全国の舞台に帰ってきた九州きっての軟式伝統校、河浦(南部九州/熊本)は東京の創価にサヨナラ勝ち、東北学院(南東北/宮城)も2点を追う9回に一挙5点を挙げ、津久見(北部九州/大分)に華麗なる逆転勝ちで、27日の準々決勝に進んだ。両チームともこの上ない勝利劇なだけに、明日の試合にこの流れを繋ぐことができるか。河浦は中京と、東北学院はノーヒッター佐川擁する富岡東と対戦する。

■26日の結果
▽1回戦
大津・大津緑洋(西中国/山口)
010 000 000 ◆ 1
010 000 02X ◆ 3

中京(東海/岐阜)(大)宇野-古谷(中)下田-森川
▽三塁打 山下(大)
▽二塁打 宇野(大)森川(中)

創価(東京)
000 010 100 ◆ 2
002 000 001 ◆ 3
河浦(南部九州/熊本)

(創)杉山-田中(河)池田-中崎
▽三塁打 田中(河)

東北学院(南東北/宮城)
000 000 005 ◆ 5
001 100 000 ◆ 2
津久見(北部九州/大分)

(東)後藤宏-岩間(津)小野-前嶋
▽本塁打 木原(津)
▽三塁打 竹中(東)
▽二塁打 高橋開(東)小野(津)

上田西(北信越/長野)
000 000 000 ◆ 0
001 051 01X ◆ 8
富岡東(四国/徳島)

(上)宮嶋、西沢-町(富)佐川-布川
▽二塁打 吉広(富)

□27日の試合
@明石トーカロ球場
09:30 作新学院(北関東/栃木)-能代(北東北/秋田)
12:00 東北学院(南東北/宮城)-富岡東(四国/徳島)
@高砂市野球場
10:00 神院大附(兵庫)-天理(近畿/奈良)
12:30 中京(東海/岐阜)- 河浦(南部九州/熊本)

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