2019/08/01
住之江公園野球場
第64回全国高校軟式野球選手権大阪大会 準決勝
新チーム以降、秋春と2季連続で大阪大会を制した初芝富田林は、春の近畿大会は準優勝の成績を残す。この夏は一昨日の3回戦で昨夏全国準優勝の河南と対戦、延長13回タイブレークを制して、7年ぶりの全国選手権まであと2勝に迫った。対する興國は2016、2017年と2年連続で大阪府大会決勝まで進むも、あと一歩のところで全国出場を逃しており、まずは2年ぶりの決勝戦進出を狙う。両者は秋の大阪府大会決勝でも顔を合わせている。
昨年の夏もエースナンバーをつけた初芝富田林の増本が先発。初回に3塁まで走者を許すが無失点でスタートを切る。その裏、興國の先発、背番号10井上の立ち上がりを初芝富田林が攻める。3つの四球で一死満塁とすると、5番山口がスクイズを決め先制、さらに6番増本がレフトに弾き返し、2点の先制に成功。(初芝富田林2-0興國)
興國は井上の乱調に、2回から早くも11番の悦田にスイッチ。想定外の登板となった悦田だったが、4回まで打者3人づつで抑え、見事に試合を立て直す。興國は初回以降も毎回安打でチャンスをつくるが、初芝富田林増本が粘りをみせる。しかし4回表、興國は一死2塁で5番渋川がライトに運ぶと、二走山本が一気に生還して1点差に迫る。(初芝富田林2-1興國)
すると5回裏から初芝富田林は増本に代わり、一昨日の河南戦で13回を投げ抜いた金子がマウンドへ。6回表、興國は先頭の齋藤がライトへの三塁打を放ち、同点のチャンス。無死1、3塁で4番秦野がスクイズを試みるが、ボールは金子の正面に転がり、本塁で憤死。興國は同点のチャンスを逃す。
6回のピンチを切り抜けた初芝富田林。後半は興國二番手の悦田、三番手の田中を前に走者を出すことができなかったが、初回に上げた2点を守りきり、2-1で勝利。7年ぶりの全国選手権に王手をかけた。
※球数は目安
秋春王者の初芝富田林が自力を見せた。毎回走者を許した増本が失点したタイミングで金子にスイッチすると、頼れる主将がその期待に応えた。一方、2安打と奮わなかった打線はあすの決勝への課題。初の決勝進出で勢いに乗るあべの翔学を退け、久しぶりの全国選手権を手中に収められるか。
2年ぶりの決勝進出を狙った興國は準決勝で敗退となった。初回に先制を許して以降、前半戦は毎回のようにチャンスをつくったが、4回の1得点に留まった。2回から継投した悦田は小柄ながら思いっきりのよいピッチングで初富打線を完全に封じたが、打線の援護を受けられなかった。