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【河南vs阪南大高】河南が11回サヨナラで阪南大高に勝利、2年ぶりの全国まであと1勝 第63回全国高校軟式野球選手権大阪大会 準決勝

レポート
2018/08/03
住之江公園野球場
第63回全国高校軟式野球選手権大阪大会 準決勝

2年前の代表校・河南は、全国直後の秋に近畿大会に出場して以降は苦しい時期が続いた。昨年秋は大阪3回戦、今年の春は2回戦で敗退し上位進出を逃していた。1回戦から登場したこの夏は初戦の堺戦に勝って勢いをつけると、2回戦では春3位のあべの翔学に7回コールド、3回戦桃山学院戦も7回コールドで決着を付けた。

ここ近年、府内では安定した成績を残している阪南大高は、大鉄高時代の第24回大会(1979)以来、39年ぶり2度目の優勝を狙う。昨秋の府大会準決勝でPL学園と延長21回タイブレークという激戦を経験、4位になった。そしてこの春、1回戦で河南と対戦。1-0で河南が勝利して、短い春は終わり、夏に向けたチームづくりを進めてきた。今大会は最も厳しいと目されたゾーンで大商大高、浪速、大商学園を降して4強入り。河南との再戦が叶った。

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河南先発の山岸は初回の立ち上がりを3人で仕留める。対する阪南大高のエース松原は初回、2つ四死球でいきなり得点圏に走者を背負う。このピンチを切り抜けると、2回表、阪南大高は4番泉谷のヒットなどで一死満塁に。二死後に後藤が放ったサードゴロが相手の悪送球を誘い、二人がホームイン。相手のミスに乗じて阪南大高が序盤に2点のリードを奪う。

先制点をもらった阪南大高の松原だったが、なかなかペースを掴めない。毎回走者を許す我慢の投球が続いたが、味方の好守にも支えられ無失点でイニングを重ねていく。

河南は2、3、4回と3イニング連続でダブルプレーで走者を失い、運にも見放され、厳しい展開が続く。

2回の失点以後は、打たせて取る投球で阪南大高を完璧に封じた河南の山岸。その好投に打線が応えたのは6回。二死から3番宇地井がヒットで出塁、四球で二死1、2塁とすると、5番岡本が三遊間を破るヒットで、宇地井が生還。1点差とすると、さらに二死1、3塁からピンチヒッターの阪本が放ったピッチャー強襲が内野手の間を抜けていく間に、同点の走者がホームイン。河南がこの回、3本のヒットで一気に同点に追いつく。

こうなると試合の流れは河南へ。
7回裏、阪南大高の松原が2つの四球を与えたところで、岩永に交代。二死2、3塁と河南が勝ち越しのチャンスをつくるが無得点に終わると、8回裏にも2つの四球と相手のエラーで一死満塁とするが、ここもあと一本が出ない。

阪南大高は8回に2本のヒットでつくった二死1、3塁のチャンスを活かせないと、試合は延長へ突入する。

試合開始から2時間半を過ぎ、炎天下、両チーム選手の疲労が色濃く映るようになった延長11回裏、河南は二死から塔本がセンター前ヒットで出塁。続く花園が四球を選んで二死1、2塁にすると、打席はこの日途中出場で初めて打席に立つ岡。その岡が振り抜いた打球はセカンドの頭上を越してライト前に落ちると、二走の塔本が本塁へ突入。ライトからのバックホームを受けた阪南大高キャッチャー重田のタッチをかわしてホームイン。

河南が11回劇的なサヨナラ勝ちで、全国選手権に出場した2年前以来の決勝戦進出を果たした。

阪南大高
020 000 000 00│2
000 002 000 01X│3
河南

阪)松原、岩永 – 重田
河)山岸 – 仲村

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序盤にミスでリードを許した河南。エースの山岸がペースを取り戻すも、ちぐはぐな攻撃で、ダブルプレーも重なり、苦しい前半戦となった。球数が多く疲労が見え始めた阪南大高松原を逃さなかった6回、そして試合を決めた11回と、二死走者なしから得点に結びつけた攻撃は見事だった。山岸はこの酷暑の中を11回、打者42人に一人で投げ抜いた。与えたヒットは6本、四球3でまとめた。

今年の夏の阪南大高の戦いは準決勝で終わった。序盤にリードを奪い、粘る先発の松原に運も味方したように見えたが、同点に追いつき勢いづいた河南を止めることができなかった。

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