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【観戦レポ】篠山鳳鳴(兵庫)vs 専大北上(北東北) 第62回全国高校軟式野球選手権大会2回戦

レポート
 

23年ぶりの全国選手権出場に湧いた地元兵庫の篠山鳳鳴。快進撃は全国選手権の舞台でも続く。

前日の1回戦の木更津総合との試合では、両者譲らず0-0のまま延長戦に突入。12回でも決着が着かず、今大会初のタイブレークが適用された。相手のミスなどで4点を奪った篠山鳳鳴が木更津総合の反撃を抑え、5度目の出場で全国初勝利。学校の歴史に新たな1ページを書き加えた。初戦は2年生の市野が好投。164球を投げて、チームの初勝利に貢献した。

5年ぶり出場の専大北上は、自慢の打撃が1回戦でも火を噴いた。PL学園に1点ビハインドの7回、引木翔の2点タイムリーツーベースなどで一挙4得点を上げ、試合を引っくり返した。先発の菅原瑠生は6安打2失点で完投勝利。2回戦でも得点を積み重ね、試合の主導権を握りたいところ。

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両チームとも前日から連戦となったこの試合、1回戦では登板しなかった選手が先発のマウンドに上がる。

専大北上は二枚看板の一角、2年生の菊池友(背番号5)が先発。二者連続三振とキレのある変化球を武器に緩急をつけた投球で上々の立ち上がり。

対する篠山鳳鳴は背番号8をつけた主将の山崎が先発を任される。初回は先頭にいきなりヒットを浴びるが、後続を落ち着いてしとめる。

篠山鳳鳴は毎回走者を出すも、菊池友を前にあと一本が出ない。4回表には二死3塁で、8番向井がセンターへ弾き返し先制かと思われたが、専大北上のセンター濵﨑が好フィールディングで得点を許さない。

打たせてとる投球に徹する篠山鳳鳴の山崎に凡打を重ねる専大北上打線。4、5回と先頭打者を出すも、その後が繋がらない。

両投手がテンポよく投げ込んだ試合は6回に動く。

篠山鳳鳴は二死から5番小畠諒真がセンターの頭上を越すツーベースを放つ。続く洲脇が放ったするどいピッチャー返しが、専大北上の菊池友のグラブを弾く。そのこぼれ球をショートが素早く処理して一塁へ送球するが、悪送球となり、二走が悠々とホームイン。篠山鳳鳴が相手のミスに乗じて先制点を上げる。

先制点をもらった後も、篠山鳳鳴の山崎は好投を続ける。専大北上は7回に初回以来となるこの試合2本目のヒットを放つも、チャンスを広げることが出来ない。一方の専大北上の菊池友も失点の動揺をみせることなく、淡々とアウトカウントを重ねる。

試合は1-0のまま最終回へ。一死から2番小原航が四球を選び出塁するも後続が続かず。4番の菅原がピッチャーゴロに倒れて試合終了。前日、全国初勝利を果たした篠山鳳鳴が、勢いそのままに2回戦も勝利し、初のベスト4入りを決めた。

篠山鳳鳴
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専大北上

(篠)山崎 – 洲脇
(専)菊池友 – 小原宏

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専大北上の菊池友は被安打2、四死球3。篠山鳳鳴の山崎も被安打は2、四球は2と、両投手とも先発投手として申し分ない投球だったが、6回のワンプレーが勝敗を分ける結果となった。

1点を追った専大北上は篠山鳳鳴の山崎を打ちあぐね、チャンスらしいチャンスをつくれず、自慢の攻撃は影を潜めた。初回を最後に、3塁ベースにすら到達することができなかった。

篠山鳳鳴の快進撃は続く。初戦は予選から好投を続けた2年生の市野が164球の熱投。この試合も主将が自ら完璧な投球でチームを初の準決勝に導いた(試合後のマスコミへの対応では自らの投球を「50、60点」と辛めに評価した)。

大会前「兵庫の代表として恥ずかしくない試合を」と謙遜していたチームは、1試合ごとに確かな自信をつけ、次の準決勝へと臨む。

ここまで来たら、行けるところまで。

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