【観戦レポ】筑陽学園 ‐ 糸島農 第49回九州地区高校軟式野球大会2回戦

レポート
2017/03/25
なまずの郷
第49回九州地区高校軟式野球大会 2回戦

昨年の夏、8年ぶりに明石に返り咲いた糸島農。1回戦で上田西(北信越)に3-6で敗れ、2度目の挑戦での全国初勝利はならなかったが、下級生がそこで得た経験は何ものにも代え難い大きなものだったはず。秋は準決勝で延長14回の末、福大大濠に敗れている。

筑陽学園も秋季大会は準決勝まで進出。こちらも延長10回を戦い、準優勝の八女学院に惜敗した。

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(この試合は選手名の確認ができておりません。)

糸島農は背番号8の西、筑陽学園はエースナンバーのヒガが先発のマウンドに上がる。

西は初回から毎回走者を背負うも、危なげない投球で得点機会をつくらせない。

筑陽学園は初回、二死から死球、4番のレフトへのヒットで1、2塁とするが、5番イトウは三振に倒れる。2回にも先頭を死球で出すが牽制で憤死。3回は一死から1番ワチがヒットを放つが得点に繋げることができず。

糸島農は2回に死球で走者を出し、積極的に二盗を仕掛けるも失敗。3回は二死から9番大橋が安打で出塁するも、後続を絶たれる。

試合は4回に動く。糸島農は先頭の2番大春が死球で出塁。内野ゴロ2本で二死ながら3塁まで進むと、5番水野の打席で、相手投手の投球と同時にスタートを切る。ボールを受けた捕手が本塁上に頭から突入する大春を阻止しようとするも間に合わず。大春の好走塁で糸島農が先制に成功する。(このプレーの際、打者が捕手の進路を妨害したかどうかの審議により試合が一時中断する。)

5回には一死2、3塁で9番大橋が確実に投手前に高く転がしランナーが生還。糸島農が2-0とリードを広げる。

初回から毎回走者を出すも決定的なチャンスをつくることができないでいた筑陽学園は6回、二死から四球、エラー、ヒットで二死満塁と一打同点の場面とする。打席にはヒガ。しかし、ここは糸島農の西が三振に封じ、筑陽学園はこの試合最大のチャンスをものにすることができない。

ピンチを乗り切った直後の糸島農は7回、これまで徹底して続けてきた攻撃が得点となって実を結ぶ。先頭の5番水野が二遊間をしぶとく抜いて出塁。高く弾む内野ゴロ2本と死球、盗塁で二死2、3塁。9番大橋がコンパクトに振り抜いた打球は前進気味のライトの頭上を越すツーベースとなり2人が生還。さらに1番井上も右中間にツーベースを放ち1人を還すと、続く大春が内野安打を放つ。すると大春は間髪入れずに2塁方向へ駆け出し、1、2塁間に挟まれる間に三走が生還。本盗を決めた大春がここでも相手に考えるスキを与えない見事な奇襲作戦をしかけ、このイニング糸島農は4点を追加し試合を決定付ける。

6回のピンチを乗り越えた糸島農の西は、7、8回打者を筑陽学園の攻撃を3人で抑える。9回にも内野ゴロと安打で2点を追加すると、最終回のマウンドには背番号1の川嶋が上がる。先頭に死球を与えるも後続をしっかりと切りゲームセット。糸島農が8-0で筑陽学園に大勝し準決勝に進んだ。

昨年の夏の全国大会。1回戦で姿を消した糸島農の野球を観戦することは叶わなかった。この日初めて拝見した糸農野球は素直に「もっと観たい」と感じるものだった。

この日、糸島農が飛球でアウトになったのは僅か2本のみ。特に序盤は塁上の走者の有無にかかわらず、強く叩いて生きようとする打撃が徹底されていた。このような打法を見かけることはしばしばあるが、ここまで全員が「叩ける」チームも珍しい。ただひたすら転がしていると思いきや、ここぞの場面ではコンパクトに振り抜き長打も出る。試合の展開に合わせて打線が自由にそのカラーを変化させ、足を絡めて相手を翻弄する。「次はどんな攻撃を見せてくれるのか」とワクワクさせる攻撃がそこにはあった。選手それぞれが自分たちのしたい野球についてしっかりと理解しているが故に成せる業だと感じた。

筑陽学園にとっては思わぬ大敗となったが、得点差程の実力差は感じなかった。6回の二死満塁の好機を活かすことができていれば、試合展開は大きく変わっていただろう。

糸島農
000 110 402│8
000 000 000│0
筑陽学園

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