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【神戸村野工vs奈良学園】奈良学園がタイブレークで神戸村野工を撃破、決勝進出 令和元年度秋季近畿地区高校軟式野球大会

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奈良学園がタイブレークを制して神戸村野工を撃破。初優勝まであと1勝に迫った。

神戸村野工は初回、いきなり3つの盗塁を成功させ、奈良学園先発のエース吉田を揺さぶるが無得点。神戸村野工先発は今大会注目右腕の田中。先の茨城国体でもマウンドに立った新チームのエースは2者連続三振でスタートを切る。速球には力があり、制球も良くテンポよく試合を進める。前半戦は4回にヒットを1本与えたのみ。奈良学園に全く攻撃のかたちを作らせない。

一方、奈良学園の吉田、日高バッテリーは、積極的に仕掛けてくる神戸村野工の走塁にも落ち着いて対処する。2、4回と盗塁を防ぎ攻撃の芽を摘むと、こちらも危なげなくイニングを重ねる。

試合が進むに連れて安定感が増していく両エース。0-0のまま迎えた9回裏、奈良学園は内野安打と盗塁、犠打でこの日初めて3塁に走者を進めるが4番竹沢が倒れてサヨナラのチャンスをものにできず、試合は延長戦へ。

10回表、奈良学園吉田が二死1、3塁を凌ぐと、その裏には神戸村野工田中が一死1、3塁のサヨナラのピンチを切り抜ける。12回でも決着はつかず、大会規定により、13回から無死、1、2塁のタイブレークが始まる。

【13回表 神戸村野工の攻撃】
・6番田渕 送りバントが捕飛、二走が帰れずダブルアウト。
・7番田中 二盗成功、二死2塁。三盗失敗。無得点で攻撃終了。

【13回裏 奈良学園の攻撃】
・6番森田 送りバント成功。一死2、3塁。

打席にはエースの吉田をリードした7番日高。その2球目。相手バッテリーが外に外したボールに必死にくらいつき、フェアゾーンに転がると奈良学園の三走竹沢が先にホームを駆け抜け試合終了。田中を前にほとんどチャンスをつくることができなかった奈良学園がタイブレークに持ち込んで、競り勝った。

※球数は目安

秋の兵庫大会を3連覇した神戸村野工。県大会を一人で投げ抜き、5試合連続完封を果たしたエースの田中は、近畿大会準決勝の舞台でも臆することなく実力を発揮した。9回まで2塁にすら走者を進めない完璧な投球。緩急をつけ奈良学園打線を翻弄した。延長に入ってから脚を気にする仕草を見せながらも、気持ちで投げ抜いた。打っては2安打と攻撃でも存在感を見せた。神戸村野工はこの試合、7つの盗塁でチャンスをつくったが得点に至らなかった。

奈良学園のエース吉田。田中と比して派手さはないが、冷静に試合を運び、神戸村野工を散発5安打に封じた。足でかき回してくる相手の攻撃にもバッテリーを中心に落ち着いて対応し、与えた四球もわずかに1つだった。

県大会で天理を下して近畿大会に進んだ奈良学園は、2試合連続の1-0ゲームで決勝までたどり着いた。あすも数少ないチャンスをものにし、龍谷大平安の連覇を阻止して、初の頂点に立つことができるか。

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