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【神港学園vs兵庫工】神港学園が延長10回サヨナラで2年連続の近畿大会出場 2019年度春季近畿地区高校軟式野球兵庫大会

レポート
2019/05/18
明石トーカロ球場
2019年度春季近畿地区高校軟式野球兵庫大会 準決勝第1試合

2015年第60回大会以来、全国出場が叶っていない神港学園。秋は県大会1回戦で夏に続いて篠山鳳鳴に敗れた。今大会は播磨農、神戸弘陵を降して準決勝に進出。対する兵庫工も秋の県大会1回戦で神戸村野工に敗れるも、2回戦からの登場となったこの春の初戦は、同じ相手にエースの足立がノーヒットノーランを達成。秋近畿4強のチームを降して準決勝に進んできた。

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両先発エースの制球が冴え、各打者が積極的にバットを振ったことで、試合はハイペースで進む。

神港学園の長谷が初回を3人で抑えると、負けじと兵庫工の足立もその裏を三者凡退。2回表、兵庫工は二死から6番柳本がライトオーバーの二塁打と盗塁で三塁に進むも無得点。3回表にも四球、盗塁、ボークで二死3塁をつくるが兵庫工は先制点を奪えない。兵庫工の足立は速球を主体に5回までに神港学園打線を2安打、3塁を踏ませない好投を続ける。

6回裏、神港学園は初めて先頭を四球で出塁させると、盗塁と犠打で一死3塁とする。しかし森の打席で、兵庫工バッテリーが大きく外すと三走が飛び出して憤死。チャンスが潰える。

その直後、7回表の兵庫工の攻撃。先頭の井上がレフトにツーベース。犠打が野選となり無死1、3塁。兵庫工にとってこの試合1番のチャンスを迎える。しかし、セカンドゴロ、さらにサードゴロでツーアウト。その間に二塁に戻りきれなかった二走がタッチアウトでスリーアウトチェンジ。兵庫工も一点が遠い。

ピンチを脱した神港学園は8、9回と二死からヒットを放つが後続が絶たれ、試合は開始から1時間20分で早くも9回を終了、延長戦に突入。

10回裏、神港学園は先頭の吉田がレフトへヒットで出塁。犠打で二塁に進み、7番中芝。ライト前方のファールライン際に飛んだボールに兵庫工ライトが飛び込むも捕球できず。ボールが点々とする間に躊躇なく3塁ベースを蹴った二走の吉田が一気にホームイン。神港学園が巡ってきた数少ないチャンスを確実に仕留めてサヨナラ勝利。昨年の春に続いて、今年も決勝進出と近畿大会出場を決めた。

兵)足立 – 中島
神)長谷 – 上月

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神港学園長谷、兵庫工足立、ともに四球は1。それにしても足立の制球の良さはこの試合でも際立っていた。三振は3とそれほど多くないが淡々と凡打の山を築いた。さすがに終盤に差し掛かり、球威が落ちたところを打ち込まれる場面もあったが、ノーノー投手に相応しいピッチングをだった。初めて彼の投球を見たが、自分で気持ちを盛り上げることができるプレーがとても清々しかった。この大会の結果を自信に、夏の大会に望んで欲しい。近年は全国から遠ざかっている兵庫工だが、過去には兵庫大会6連覇を達成している県内随一の古豪だ。その復活が待たれる。

序盤以降は決定機を与えなかった神港学園長谷。7回に訪れた無死2、3塁のピンチにも動じることなく、守備陣もエースの投球を好プレーで支えた。昨春の県大会決勝は芦屋学園に敗れて準優勝。4年ぶりの夏の覇権を握るために、あすの決勝戦はぜひとも、ものにしたい。

 

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