【横浜創学館vs高崎商】高崎商が13回タイブレークで3点差を逆転、角田がエース対決制して準決勝進出 第59回秋季関東地区高校軟式野球大会 2回戦

レポート
2018/10/29
横須賀スタジアム
第59回秋季関東地区高校軟式野球大会 2回戦

秋季神奈川大会で躍進を遂げた横浜創学館。武相、栄光学園などの強豪を撃破して関東大会切符を手にした。主戦のサウスポー影山は神奈川大会全試合を一人で投げ抜いた。長身から投げ下ろされる速球に威力がある。関東大会初戦は埼玉2位の伊奈学園に9-1(7回コールド)で快勝。地元関東大会で更に上位進出を狙う。

高崎商は6年ぶりに秋の群馬大会を制した。決勝では高崎に大勝で関東大会への出場権を手にする。16年春には関東大会準優勝の実績もある。昨秋の前橋商に続き群馬勢の上位進出なるか。

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高崎商の角田、横浜創学館の影山の両サウスポーエースが素晴らしい投げ合いを演じる。

角田は全身を大きく使ったダイナミックな投球で横浜創学館打線に的を絞らせず。

高崎商の守備力はかなり高いものがあり、角田が打ちとった凡打を次々と処理していく。

横浜創学館の影山も負けていない。ストライクを先行させ、外の変化球を有効的に使い、テンポよく投げ込む。角田が打たせてとるなら、影山は高崎商を三振で封じる。3回までパーフェクト。4回にエラーとヒットで出塁を許すも落ち着いて後続を処理。5回までに8三振と完璧な投球。

両エースの出来がいいだけに、両チームともバントなどの小技で打開しようとするも、守備も堅く試合が動かない。9回まで両チームとも一度も三塁へ走者を進めることができない、びくともしない試合はそのまま延長戦へ。

10回表、横浜創学館は先頭の影山がヒットで出塁。犠打とボークで二死ながらこの日初めて3塁に走者を進めるも、9番伊藤の痛烈な打球はセンター正面。高崎商は12回裏、相手エラーなどで二死1、3塁と初めての三進でサヨナラのチャンスを迎えるも、影山が踏ん張り無失点で切り抜け、試合は13回からタイブレークへと入っていく。

13回表の横浜創学館。無死1、2塁から始まると、8番岩崎が左中間を破るタイムリースリーベースを放ち、タイブレークながら遂に試合を動かす。更に一死3塁でスクイズを外されるも相手の暴投で更に1点を追加。3-0とセーフティリードを奪い、横浜創学館がほぼ勝利を手中に収めたかに見えた。

しかし試合はこのまま終わらなかった。13回裏、無死1、2塁で7番猿谷がこちらも左中間を破り3-2と1点差に迫ると、一死2塁から9番藤森が粘った末にセンターへ弾き返し同点に。

さらに二死満塁。打席には4番後藤。つまりながらもライトに運んだ打球を横浜創学館のライトが必死の形相で追いかける。ダイビングキャッチを試みるも、グラブをかすめたボールが人工芝の上に弾み、サヨナラの三走が生還。高崎商が絶体絶命の3点ビハインドの状況から4得点でサヨナラ勝利。驚異的な粘りで横浜創学館を降して準決勝進出を決めた。

横浜創学館
000 000 000 000 3│3
000 000 000 000 4X│4
高崎商

横)影山 – 飯島
高)角田 – 浦野

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勝敗はつけなければいけない。それが勿体無いと感じる試合もそれほど見られるものではない。横浜創学館の影山も「負けた」という感覚はないだろう。そういう試合だった。両投手とも13回を投げ抜いた。角田は46人、影山は49人、それぞれ与えた四死球は2と制球も冴えた。角田は打たせてとり、影山は三振でアウトカウントを積み重ねた。どこで勝敗の差が別れたか。その差は…見つけられない。

13回の疲労も抜けないあす、高崎商はディフェンディング・チャンピオンの駒場東邦と対戦する。厳しい戦いが続くがチームに勢いはあるはず。月並みな言葉で恐縮だが、横浜創学館の分まで善戦を期待したい。

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