【観戦レポ】PL学園(大阪1位)vs 比叡山(滋賀1位) 平成29年度秋季近畿地区高校軟式野球大会2回戦

レポート

2017年11月5日
田辺スポーツパーク野球場

今年の夏、4年ぶりに大阪代表として全国選手権大会に出場したPL学園。初戦の専大北上(北東北)戦は1点ビハインドから一時は逆転するも、終盤の相手の粘りに屈した。夏から多くのメンバーが残ったPL学園は少数精鋭のメンバーで秋の大阪大会を制した。準決勝の阪南大高戦では延長21回の及んだタイブレーク戦も制した。

比叡山の今年の夏は近畿大会1回戦、昨年夏も敗れた天理に延長の末、屈した。新チームは4年連続で秋の滋賀大会を制して近畿大会に臨む。

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PL学園が比叡山先発・竹内陽の不安定な立ち上がりを攻める。初回、相手エラーで出した走者を三塁に進めると、3番相曽の右中間を破る三塁打で幸先よく先制。更に、2死三塁でパスボール、6番殿納のレフト線へのツーベースでPL学園が初回に3点を先取する。

PL学園はこの秋、全国のマウンドにも立った左腕の岩下がエースナンバーをつけて大会の臨んでいる。その岩下も立ち上がりはコントロールが定まらず、先頭に四球を出すなどピリッとしなかったが、尻上がりに調子を上げていく。3回裏には2つの死球などで2死満塁とし比叡山4番の糀谷を迎えるが、ここはセンターフライに抑えて難を逃れる。

PL学園は2回にも1死満塁のチャンスをつくるが追加点を奪えず。しかし4回表、2死三塁で2番森のショートへの強襲ヒット、さらに4番本多のセンターへのタイムリーで2点を追加し、リードを5点に広げる。

比叡山は5回裏に新居、辻井の連続ヒットで1点を返すが、PL学園も6回表、4番本多の二打席連続タイムリーで、すぐさま点差を広げる。7回表、1死一、二塁の場面で、比叡山はレフトの西澤をマウンドへ。比叡山がこのピンチを切り抜けると、8回からは背番号10の竹内拓へと継投。オーバースローの右腕から放たれる速球に威力があり、2イニングをパーフェクトに抑える。

PL学園の岩下は、大量リードに守られる中、試合が進むに連れ、徐々に力みが抜け、テンポの良いピッチングを展開する。後半は7回裏に三塁に走者を背負った場面以外は完璧に比叡山打線を封じ、終わってみれば被安打4、3四死球、1失点の完投勝利。今年の夏、全国を戦った経験の差を見せつけたPL学園が11日の準決勝に進んだ。

PL学園
300 201 000│6 H10 E0
000 010 000│1 H4 E2
比叡山

P)岩下 – 相曽
比)竹内陽、西澤、竹内拓 – 播摩

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PL打線の勝負強さは、新チームでも健在だ。特に4番に座った本多の2打席連合タイムリーなど、走者を残した状態で簡単に攻撃を終わらせない強かな戦いが印象に残った。下位の熊谷、古賀らも粘り強く、得点機を演出した。

比叡山は序盤に与えたリードが大きくのしかかり、先発の竹内陽は最後まで苦しい投球が続いた。外から観ていて、チームとして点差ほどの実力差を感じることはなかったが、その力の差を一番痛感したのは選手たち自身だっただろう。春、そして夏に向け、多くの課題を残す近畿大会となった。

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